HAZOP & プラント安全促進会 HAZOP and Plant Safety Promotion

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HAZOP Q&A

Question

「HAZOPの良さ」と「他の手法の良さ」を組合わせて実施するのが良いと教えて頂きましたが、何か実施例(参考資料)があれば開示して戴けないでしょうか?

また組合せとして有効的な例があればご教授願います。(概念設計、詳細設計、運転等のタイミングで異なるかと思います)

Answer

概念設計⇒基本設計⇒詳細設計⇒建設・試運転⇒生産運転⇒増設・改造⇒廃棄といったプラントライフサイクルの各段階で実施する安全性評価の方法は、それぞれの段階での入手可能な立地・設計・運転等の情報とスタディの目的・範囲等に沿って適切に選択することになります。実際の実施例ではありませんが、AIChE/CCPS発行のGuidelines for Hazard Evaluation Procedures 3rd ed. (2008)に各段階でのWorked Examplesが収録されており、参考になると思います。

私見ですが、基本設計または詳細設計の段階で時間的に可能であれば、以下のような複合スタディをお勧めします。
① まず、HAZOPまたはWhat-Ifによって、重要な事故シナリオ(設備の過圧損傷など)を特定し、必要な対策の確認および追加検討を行う
② FTAによって、その事故シナリオをトップ事象とする事故発生経路を示すフォールトツリーを作成し、基本要因の洗い出し、安全対策の弱点箇所の特定およびトップ事象の発生頻度の推定を行う
③ ETAによって、その事故シナリオを初期事象として到達する災害事象(漏洩、火災・爆発)の進展経路を示すイベントツリーを作成し、最終災害事象の特定およびそれぞれの災害事象の発生頻度の推定を行う
④ 災害影響評価シミュレーションによって、それぞれの災害事象の影響範囲を推定・評価する
⑤ ③と④から、リスク評価の見直しを行い、追加対策の要否を検討する
これらの定量的なスタディにより、必要な事故予防対策および災害拡大防止対策を適切に選択、決定することが出来ます。(③~⑤は防災アセスメントと呼んでいます)

 

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