HAZOP Q&A
既存安全対策の失敗確率が10-1または10-2、は高いような気がします。例えば、ESD/トリップシステム(DCS)の失敗確率はもっと確率は低いのではないかと考えていますが、いかがでしょうか。
研修資料の既存安全対策の失敗確率は、参考値として示したものです。御社のHAZOP実施要領書に記載される場合は、御社のプラント設備の保守・保全データーに基づいて決められることをお勧めします。
なお、IEC 61508では、低頻度作動要求モードで運用されるSIFのSIL(安全度水準)と作動要求当たりの設計上の機能失敗平均確率(PFDavg)との関係を次のように示しています。
SIL1:10-2以上10-1未満、
SIL2:10-3以上10-2未満、
SIL3:10-4以上10-3未満、
SIL4:10-5以上10-4未満
化学プラントで使用されている一般的なインターロックシステムのほとんどはSIL=1かSIL=2です。SIL=3となるのは、2oo3センサ+2アクチュエーターのESDシステムなど高度に冗長化された信頼性の高いインターロックで、適用事例は多くはありません。